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【当てちゃる券】大活躍するハイブリッドなアスリートたち

≪2017年9月5日発行、夕刊フジから≫

 長崎は江戸時代、唯一外国との交易が許されていたからなのか、現在も彫りの深いハンサムな男性が多い。福山雅治やEXILEのTAKAHIROも長崎県出身だし。

 新人のころ、佐世保にハーフの先輩がいた。長身で二枚目、おまけに目がブルー。黙っていればハリウッド俳優のような方だった。ところが、しゃべるとこれがコテコテの長崎弁でこのギャップが面白かった。

 陸上のサニブラウン・ハキーム選手は流暢(りゅうちょう)な日本語を話すが、日本人だから当たり前だろう(名前はすべてカタカナだが)。今は他のスポーツでもハーフ選手の活躍がすごい! 優秀な遺伝子を受け継いだ彼らは、ハイブリッドなアスリートだ。

 ハーフではないが、わが同期の野原哲也は競輪学校時代に日本でも大ヒットした映画のタイトルにもなった採集狩猟民族の名で呼ばれていた。しなやかな筋肉を持ち、肌の色は褐色。怪力で瞬発力がずば抜けていた。明らかに自分とは違うなと私は考えた。太古の昔、いろいろなところからやってきた人間の集まりが日本なら、既にハイブリッドがいても不思議ではないはずだと。

 もうひとりの旧ハイブリッド、広島の御大・佐古雅俊さん(45期)が世界選手権に行ったときの話。サウナで黒人選手に話しかけられて「ワシャ日本人じゃけぇ~のぅ。英語は分からんのじゃ」と言い返したという笑い話もある。(元競輪選手)

■内田浩司(うちだ・こうじ) 1962年8月26日生まれ。福岡県出身。83年4月に51期生としてデビューし、S級上位で活躍。2015年10月29日に引退。通算435勝、優勝34回(記念Vは92年門司記念など6回)。FI先行・吉岡稔真(としまさ=福岡県65期)元選手の兄弟子で連携は多数。実直な性格と厳しい指導から“鬼軍曹”として恐れられていた。夕刊フジ競輪面にコラム『当てちゃる券』を連載中。競輪祭では特別コラム『小倉競輪祭 なう&リメンバー』を執筆。

※原則として新聞掲載時のまま再録していますが、一部加筆・修正を行っています。