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【当てちゃる券】小倉と久留米の選手同士の仲は?

<<2017年9月9日発行、夕刊フジから>>

 「小倉と久留米ってどうして一緒にメシを食べないの?」

 他県の選手からよく聴かれた。競輪参加中、宿舎では「同県」という単位で行動するのが普通だが、福岡の選手はホームバンクが違うというだけで、一緒にご飯は食べないし、風呂にもいかない。居室も別々だ。こんな県はほかにはない。

 だから、他県の選手は小倉と久留米の選手は仲が悪いんだと思ってる人が多かった。ところがそうでもないのだ。感覚的には、お互い別の県の選手に近い。理由は直線距離で100キロも離れているし、方言もまるで違うし、気質も違うからだと思う。

 だから昔は同県なのに竸ることもよくあった。私も一度だけ久留米の某マーク選手と割り切って竸ったことがある。だけど正直、後味は良くなかった。仮に南関東ならキッチリ4番手まで並ぶんだろうな。

 もともと九州って我が強い人が多いみたいだ。ふるさとダービーで、吉岡稔真の後ろを中野浩一さんと井上茂徳さんが竸ったレースは有名だが、どんな理由にせよ他の地区ではありえないだろう。

 参加中にプリンス・尾崎雅彦(東京・39期引退)さんが私に「ふたりとも、みっともねぇな」と振ってきたが、私は競輪も最終的には個人競技だと改めて思った。福岡も選手数が減り、以前より一体感があるが、小倉か久留米か、どちらなのか調べることも車券戦術に役立つかもしれません。(元競輪選手)

■内田浩司(うちだ・こうじ)1962年8月26日生まれ。福岡県出身。83年4月に51期生としてデビューし、S級上位で活躍。2015年10月29日に引退。通算435勝、優勝34回(記念Vは92年門司記念など6回)。FI先行・吉岡稔真(としまさ=福岡県65期)元選手の兄弟子で連携は多数。実直な性格と厳しい指導から“鬼軍曹”として恐れられていた。夕刊フジ競輪面にコラム『当てちゃる券』を連載中。競輪祭では特別コラム『小倉競輪祭 なう&リメンバー』を執筆。

※原則として新聞掲載時のまま再録していますが、一部加筆・修正を行っています。