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【当てちゃる券】プロの洗礼 豊橋ナイター最終日11R 岩本が冷静に仕掛けて〔1〕⇔〔4〕-〔2〕〔3〕〔5〕

 コロナ禍もようやく下火になりつつあるが、開催中止が続き、ひと月以上も走れなかった選手たちは大変だ。弟弟子の森山昌昭(福岡)は御年48歳。3場所連続中止で久しぶりの出走となった広島FIIは(8)(6)欠と散々な結果に終わった。

 電話で「理由は分からんけど、全く踏めんから欠場した。練習はしよったけど…」と力ない返事。

 3密やソーシャルディスタンスが叫ばれ、地元選手も集まって練習することがほとんどなかったらしい。

 「一人で街道練習だけは真面目にやってました」

 「なに? 一人でモガいてもマスターベーションと同じ、自己満足してるだけやろ」

 ベテラン選手は回転力が衰え、ペダルを早く回せなくなる。

 ローラー台の上で1秒間に3回転も脚をまわしていたのは遠い過去。バイクの後ろや自分よりスピードのある若手に交じり、能力以上の回転を出さないと意味がない。

 「マサアキ、この年で一人エッチはむなしいかろう。男はいくつになってもトキメキが大事。早く誰かいいコを探せよ」とオレは弟弟子を励ました。

 豊橋2日目11R準決勝で、大本命の寺崎浩平(福井)が落車し、厳しいプロの洗礼を浴びた。予選で自転車の伸びがイマイチだったが、それよりもなによりも対戦した先輩S級選手たちの“意地と気迫”を感じた。

 確かにワンパターンの走りも読まれてはいたが、4角も苦しいながらも終わっていなかった。落車に巻き込まれなければ3着に届いていた展開。余韻に彼の大物感を感じた。

 さて豊橋ナイター最終日S級決勝(11R)は、2車が3つ、単騎が3人と超細切れ戦。岩本-小埜の好調・千葉両者がここは主役。単騎だけに宮本は逃げにくく、先手は川越か高橋がとる。岩本が冷静に仕掛けてまくり切る。〔1〕⇔〔4〕-〔2〕〔3〕〔5〕。(元競輪選手)

 ■内田浩司(うちだ・こうじ) 1962年8月26日生まれ。福岡県出身。83年4月に51期生としてデビューし、S級上位で活躍。2015年10月29日に引退。通算435勝、優勝34回(記念Vは92年門司記念など6回)。FI先行・吉岡稔真(としまさ=福岡県65期)元選手の兄弟子で連携は多数。実直な性格と厳しい指導から“鬼軍曹”として恐れられていた。夕刊フジ競輪面にコラム『当てちゃる券』を連載中。競輪祭では特別コラム『小倉競輪祭 なう&リメンバー』を執筆。