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【艇王・植木通彦 ボートレース人国記】徳島・鳴門の巻(上) 「現役最後のレース」本番控室で恐怖に襲われ、頭の中は真っ白に (1/2ページ)

 全国24場の旅、今回は7月21日から26日までSGオーシャンカップが開催される徳島県のボートレース鳴門だ。植木通彦ボートレースアンバサダーには格別の思い入れのある場だ。

 「私が現役最後のレースをした場なので、ボートレース鳴門の関係者やファンの皆さんのことはよく覚えています」

 鳴門は海に面したレース場で、特徴は「潮の干満差が大きくレース内容に影響を与えますが、私は比較的実績はよかったです。コンディションがよい5月から7月は好きでしたね」と植木氏。4500走に上る現役ラストランは2007年7月18日の一般レース最終日特別選抜戦だった。

 「本番控室で待機している間、集合時間が近づくにつれレースへの怖さが急激に襲ってきました。今まで通りのルーティンで集中しようとしたのですが、スタートの仕方やハンドルの入れ方まで一瞬忘れてしまったような感じです。何度となくお手洗いで気合を入れようとほほをたたいたりしていつものレース前の状態を取り戻そうと必死でした。そんな中集合ブザーが鳴りました。他の5人にはいつも通りのブザーに聞こえたと思いますが、私には不安をかきたてる音でした」

 植木氏は1枠。集合した6選手に競技委員長がレース前の注意を与えると、1枠選手が敬礼の掛け声を発する役目だ。

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