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【当てちゃる券】競輪用語大全 9R 吉本の思い切り傑出〔4〕⇔〔7〕-〔1〕〔2〕〔3〕

 オレは言葉の語源とかを調べるのが大好き。

 例えば「ガチンコ」や「死に体」などは相撲から。「一目置く」や「駄目押し」は囲碁で「王手」や「高飛車」などは将棋からだ。これらは長い時間をかけ日常会話でも使われるようになった。

 競輪用語だと、マーク屋は付ける先行屋を「ウマ」と呼び、先行の後位(2番手)を「ハコ」とか「番手」という言い方をする。マーク屋が「ジカ付け」って、溶接みたいなコメントを出すときは気合十分とみていい。

 「ヨーロッパ(〔4〕〔6〕〔8〕)」といっても旅行の話じゃないし、「アンコ」と言ってもまんじゅうとは違う。

 選手紹介を昔は「地乗り」って言ってた。「顔見せ」より、ばくち気分が出るが、元々は馬術用語。

 選手用語も面白い。

 単騎戦で選んだラインが不発のとき「泥船だった」と嘆き、半信半疑で付いた先行屋が逃げると「鼻が利いた」と大喜びする。

 番手で失速し「ハコサン」でもしようものなら、先輩から「その場駆け足やな」とか「脚が三角に回っとる」とダメ出しがきた。

 まくりを先行屋に合わされると「おいでおいで」とからかわれているようで辛かった。

 準決勝遅めの仕掛けで自分だけ3着に入った奴は「セン〇リまくり」と揶揄(やゆ)される。

 「前回ビラビラした」は「3日間789着ばかりだった」と訳す。決して下ネタではない。

 会心のレース内容で、思わず出る言葉は「オレが許しても脚が許さんやったバイ(笑)」。

 こうやって書きだしてみると選手用語もなかなかセンスがある。

 久留米ナイター最終日S級決勝(9R)は、順当に主力が持ち味を出して勝ち上がってきた。中でも連勝の吉本の思い切りが傑出している。決勝は徳島両者を引き連れ一気の仕掛けで〔4〕⇔〔7〕-〔1〕〔2〕〔3〕。(元競輪選手)

 ■内田浩司(うちだ・こうじ)1962年8月26日生まれ。福岡県出身。83年4月に51期生としてデビューし、S級上位で活躍。2015年10月29日に引退。通算435勝、優勝34回(記念Vは92年門司記念など6回)。FI先行・吉岡稔真(としまさ=福岡県65期)元選手の兄弟子で連携は多数。実直な性格と厳しい指導から“鬼軍曹”として恐れられていた。夕刊フジ競輪面にコラム『当てちゃる券』を連載中。競輪祭では特別コラム『小倉競輪祭 なう&リメンバー』を執筆。