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【菊池仁志 フィッティング予報】野球に通じる強い走りと速い走り

 年末の大一番、平塚KEIRINグランプリ2020が近づいてきました。今年はだれが勝つのか楽しみな一戦です。

 前回推奨した冬走路に強い佐々木豪選手が松戸記念でも大活躍してくれて、それも高配当となって密(ひそ)かにうれしい今日この頃です(笑)。

 野球音痴な自分ですが、面白い解説をする元プロ野球選手の話は聞きます。そのなかで、「速い球は投げるのだけど球質が軽いので当たればヒットになるんですよ」という解説に、競輪と同じだと相づちをうったことがあります。

 競輪では、競りになって並走しているときに、お互い相手に圧力をかけていくのですが、身体は小さいのに重く感じる選手と、身体が大きくても軽く感じる選手がいました。

 また、番手をまわるとき、タイムは出ていないのに引きずられるような強さを感じる先行選手と、タイムは出ているのに脚に余裕を感じる先行選手がいました。これが野球でいう「球質」というものに通じると感じたのです。自分のなかで、それを強い走りをする選手、速い走りをする選手と区別していたように思います。

 速い走りをする選手、これが、野球でいうところの速度はあるが球質が軽い球です。対戦相手としては、やりやすいということになります。対して、強い走りをする選手は対戦相手としてはやっかいです。安定感もあり、気温の変化や風の影響もあまり受けません。

 なので、とくに冬走路では狙いたい選手になります。

 松戸記念を優勝した地元の岩本俊介選手がそんな選手だと思っています。

 まあグランプリは、そんな選手が集結するので、さらに難しくなりますけど(笑)。

 年末の大一番、ぴしっと当てたいなあ。

 松山ナイター2日目S級準決勝12Rは、初日、低気温、強風のなかジャン先行で逃げ切った取鳥選手。中団から鮮やかなまくりで快勝した坂井選手から狙う。〔2〕⇔〔1〕から3着を〔3〕〔4〕〔5〕で勝負する。(元競輪選手・プロコーチ)

 ■菊池仁志(きくち・ひとし) 1961年7月生まれ。愛媛県松山市出身。1981年6月選手登録47期。83年4月S1班昇格。2011年11月にS級在籍のまま競輪選手を引退。競輪選手生活30年のうち、S級在籍は28年に及ぶ。

 GI、GII決勝戦進出。GIII向日町優勝など。通算268勝。競輪選手引退後は、競輪解説、コラム執筆などを手掛け、15年からプロコーチとしても活動。「K-FITTINGバイクスクール」を開講し、ジュニアから社会人、プロ選手といった幅広い層の指導にあたる。選手の癖を読み取るのが得意。