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【真打 立川志らべ 口先先行一車】山口拳矢の走りから考えたラインの不思議

 最近、SNSなどでたびたび話題となるのが、117期・山口拳矢(岐阜)の走りでしょう。お世辞にも、彼を擁護する意見は多くないですね~。

 ただ、なぜ多くの人がガッカリするのか?

 それは山口選手がラインを顧みない、自分本位の競走が多いからでしょう。

 端的に言うと、“先行しない”。でもそれは、先行しても残れるような力を持っているのになぜ!? という思いがあるからなんですね。

 ただ、よくよく考えると、競輪は個人競技で、誰もが1着を目指すものだし、彼のような走りをしたっていいわけです。でも、ファンはラインをおろそかにする選手を嫌います。

 そうなると、ラインって何なんだ?

 ってところに行きつきます。

 ラインは中野浩一さんが出現してからできたもので、競輪の歴史の全てではないわけです。

 私がいまだにわからないのは、どうして地区ごとに、しかも不思議な線引きの地区でわかれるようになったのか? ってこと。

 ほとんどの人がそうであるはずなのに、「ラインの絆」とか「ラインの素晴らしさ」みたいなことを言うので、私は心底ピンとこないんですよ…。

 きっと、中野浩一以前の時代なら、山口拳矢の走りも非難されることなく、ただ単に後ろに付く選手が少なくなるだけ、だったんじゃないのかなあ。

 だからといって、山口拳矢を擁護するのかと言うと、そんなことはない。自分に都合のいい時だけ「ラインの結束」などと言い、自分本位の走りをするのは、やっぱり好きじゃない。(他にもいるでしょ?)

 そのあたり、機会があったら内田浩司さんとじっくり話をしてみたい。

 奈良ナイター初日S級特選12Rにはラインと個人の思いを最大限に表現できる村上義弘が登場。

 まさか、近畿ラインの3番手とは。そこをあえて狙うくらい、私は村上信者なのです。ただ、渡辺一成選手も好きなんで、〔5〕⇔〔4〕-〔1〕〔3〕〔7〕。

 狙わずにはいられない2人だ!

(落語立川流真打)

■立川志らべ(たてかわ・しらべ)1975年9月3日生まれ。静岡県伊豆の国市出身。落語家。2000年に立川志らくに入門。07年に二ツ目昇進。18年10月に真打昇進。趣味は音楽鑑賞、サッカー観戦。競輪の造詣が深く、好きな選手は村上義弘(京都・73期)。本紙競輪面にコラム『真打 志らべの口先先行一車』を連載中。