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【菊池仁志 フィッティング予報】競輪は人生だ!徳を積むライン戦

 内田くんと立川志らべ師匠が取り上げていたラインについて書きたいと思います。

 現在は地区的な、そして競走得点で、自力選手の番手もしくは3番手をまわるラインが形成されています。

 競輪選手という職業は、賞金を稼いで生計を立てますが、営業形態でいうと自営業になります。選手ひとり一人が事業主という存在です。

 事業主である選手はレースのなかで、どうしたら一番稼げるかを考えないといけません。先行できる力がある選手は、年齢とともに力が落ちてくる将来に向けてラインの選手たちが有利になるレースをします。これを競輪界では徳を積むと言います(笑)。

 ラインの選手が自分より有利になることは、長い目で見ると損ではないことを師匠などが教えてくれるからです。

 そのようなレースをする選手たちをファンの皆さまはよくご存じです。

 ラインのために無駄死にするようなレースではなく、存分に力を発揮して、存在感を出しながら、ラインを有利に導くことを考えてレースをする選手たちです。選手たちはその難しい難問を解きながら年間80~100レースを走っています。

 ところが、このコロナ禍のなか、地区あっせんで7車立てにレースが変更されてから、それができなくなってきたように感じます。つまり、それどころではないということです。どういうことかというと、9車立てのレースは隊列が長くなるので、先行しても後方からの巻き返しにラインとしては対応がしやすいのです。

 対して、7車立てのレースは隊列が短くなるので、先行しても後方からの仕掛けにラインとして対応できない場合が多いのです。

 おのずと7車立てのレースでは自力選手の仕掛けが遅くなり、できるだけ「もがく」距離を短くしたいのでダッシュ勝負になります。そうすると、ラインのことを考えたい自力選手にも、その余裕がなくなってしまうのです。

 まぁこれは最近車券が難しくなってきた7車のレースを自分なりに分析した結果ではありますが…。

 7車は1、2着を絞って3着を手広くが、最近の持論です!

 松山ナイター最終日A級決勝11Rは連勝で勝ち上がった緒方選手から狙う。2着は番手をまわる同県・松本選手、準決勝で気合のレースを魅せてくれた3番手・荒沢選手で。

 〔6〕-〔5〕〔3〕-〔5〕〔3〕〔1〕〔2〕で勝負だ!(元競輪選手・プロコーチ)

 ■菊池仁志(きくち・ひとし) 1961年7月生まれ。愛媛県松山市出身。1981年6月選手登録47期。83年4月S1班昇格。2011年11月にS級在籍のまま競輪選手を引退。競輪選手生活30年のうち、S級在籍は28年に及ぶ。

 GI、GII決勝戦進出。GIII向日町優勝など。通算268勝。競輪選手引退後は、競輪解説、コラム執筆などを手掛け、15年からプロコーチとしても活動。「K-FITTINGバイクスクール」を開講し、ジュニアから社会人、プロ選手といった幅広い層の指導にあたる。選手の癖を読み取るのが得意。