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【菊池仁志 フィッティング予報】競輪界も多様性の時代?

 競輪界も多様性の時代に突入でしょうか。現在は、モーニング、デイ、ナイター、ミッドナイトとスタート時間がそれぞれ違う4つの開催があります。

 モーニングはスタート時間が午前8時台、ミッドナイトは午後8時台と、その時差12時間! 時差が日本と12時間ある国を探してみると、カナダ、アルゼンチンあたりになりますか。ヨーロッパの国々でだいたい7~9時間、けっこうですよね。

 自分は、デビューしてからデイ開催の経験しかなかったのですが、1998年7月、初のナイター競輪開催を函館競輪場で経験することができました。その当時の自分はS級1班だったため、特選からスタートしていたので、デイ開催では出走が午後4時半ぐらい。それがナイター開催では午後8時半ぐらいになります。

 この4時間の時間差でも、出走に向けてどう身体を調整するか、かなり苦労した覚えがあります。また、当時は照明も暗く、照明の角度もあるのでしょうけど、走路には影ができる部分もあって、一緒に走る選手の車輪が見えづらく感じました。さらに、そのナイター競輪初開催の初日がなんと雨!

 最終ホーム、前走選手の後輪に前輪がハスって(接触して)いるのを目で確認できず、ハンドルから手に伝わってくる「ジュジュ」っという振動で気づきました。

 これで落車していたら失格だったでしょうね。危なかった!

 まだ30代、今よりも目が良くてこれですから(笑)。

 それから照明の基準も上がり、今はLEDになり、絶妙の照明角度で影もできず、夜なのにサングラスを着用しても見えやすいバンクでレースできるようになりました。

 そして、現在ではナイターでグレードレースも開催されています。

 引退後、時間ができれば松山競輪場のナイター開催を、お客さまの席から観戦することがあります。自分が一番好きなシチュエーションは、雨が照明に当たり、キラキラ光りながら、その中を選手が疾走するシーンです。あれだけ雨の中、危ない思いをしても、立場が変われば感じるものも違うのでしょうね(笑)。

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松山FIナイター2日目S級準決勝11R!

 初日一番時計でまくり追い込んだ太田選手が中心のレース。先行なら池田選手の差し目も。

 〔5〕⇔〔1〕-〔2〕〔7〕〔6〕で勝負だ!

(元競輪選手・プロコーチ)

■菊池仁志(きくち・ひとし)1961年7月生まれ。愛媛県松山市出身。1981年6月選手登録47期。83年4月S1班昇格。2011年11月にS級在籍のまま競輪選手を引退。競輪選手生活30年のうち、S級在籍は28年に及ぶ。

 GI、GII決勝戦進出。GIII向日町優勝など。通算268勝。競輪選手引退後は、競輪解説、コラム執筆などを手掛け、15年からプロコーチとしても活動。「K-FITTINGバイクスクール」を開講し、ジュニアから社会人、プロ選手といった幅広い層の指導にあたる。選手の癖を読み取るのが得意。