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【真打 立川志らべ 口先先行一車】競輪選手の練習はほとんどが競輪場のバンク。落語家の稽古はどこで?

 街道が主な練習場所の人もいるでしょうが、ほとんどの競輪選手は競輪場のバンクで練習しているんじゃないでしょうか。これ、当たり前のようですが、けっこう珍しいことと思いません?

 だって、ジャイアンツの選手は普段から東京ドームで練習していないですよ。そういう意味では、競輪場で練習できる選手は恵まれているんじゃないかなあ。

 落語家だって寄席で稽古はしませんよ。(まあ、立川流は寄席に出ない、ってことはさて置いて)わざわざ高座で稽古する落語家なんていませんね。(多分)で、たまーに「どこで稽古してるの?」と聞かれます。たいていの落語家はこう答えるんじゃないでしょうか。「どこでも」。

 一口に稽古といってもいろんな状況があります。教わった噺を覚えている段階、覚えてひたすらリフレインする段階、さらには新たなギャグや演出を考える、なんてこともします。覚えたり、ギャグや演出を考えるのは、もうどこだっていいわけです。家だろうが散歩しながらだろうが、電車に乗りながらだろうが。夏の暑い日なんぞは、一日中ショッピングモールにいることもありますね。エアコンの効いた店内でひたすらブツブツ言いながら散歩したり、覚えたり、考え事したり。日には焼けないし、最高ですな。

 ただ、リフレインの稽古に関しては、店内や家で夜中ってわけにはいかない。私は外が多いですかね。公園とか、河原とか、海辺とか。海辺で散々稽古した後に、物陰からカップルが出てきた時は驚きましたね。

 「人の落語タダで聞きやがって」と思ったけど、考えてみると、向こうの方がよっぽど怖かったか?

 静岡ナイター最終日S級決勝12Rは青森の115期・小原コンビが小林を封じて意地の主導権でしょう。小原佑の番手まくり〔5〕-〔7〕-〔4〕〔6〕〔3〕の裏を返さない車券で勝負。

 予想の練習は金かかるぜ~!

(落語立川流真打)

■立川志らべ(たてかわ・しらべ)1975年9月3日生まれ。静岡県伊豆の国市出身。落語家。2000年に立川志らくに入門。07年に二ツ目昇進。18年10月に真打昇進。趣味は音楽鑑賞、サッカー観戦。競輪の造詣が深く、好きな選手は村上義弘(京都・73期)。本紙競輪面にコラム『真打 志らべの口先先行一車』を連載中。