《zak女の雄叫び お題は「白」》若者とグレーヘア(白髪)とのすてきな関係、拡大中

 88歳の大家さんと、40歳のお笑い芸人の“ふたり暮らし”の日々を描いたコミックエッセー『大家さんと僕』が話題です。タイトルの「僕」とは、お笑いコンビ「カラテカ」の矢部太郎さん。大家さんが暮らす二世帯住宅の2階を矢部さんが借りたことから始まった、世代間交流が描かれています。

 大家さんとは玄関が別で、同居しているわけではありません。しかし、そこでの矢部さんの暮らしは、都会のひとり暮らしのイメージとはほど遠いものでした。大家さんは矢部さんの洗濯物を頼まないのに取り込んでくれたり、帰宅すれば「お帰り」の電話をかけてきたり。最初は戸惑いますが、やがて矢部さんはそれに慣れ、大家さんとの世代間ギャップを新鮮に受け止めながら、立派な茶飲み友達へと成長し、お互いの人生になくてはならない存在になったのでした。

 大家さんと矢部さんの縁は偶然(それとも運命的に?)結ばれたものでしたが、高齢者と若者の共助の仕組みとして、高齢者宅に若者が暮らす「世代間ホームシェア」を日本に根付かせようという動きがあります。

 NPO法人「リブ&リブ」(東京都)が2012年に始めた取り組みで、ひとり暮らしの高齢者が自宅のひと部屋を大学生に提供し、お互いの自立は保ちつつ、交流しながら同居する、という新しい仕組みです。下宿ではないので家賃はなく、光熱費や生活雑費として学生は高齢者に月2万円を支払います。食事は「各自で」が基本ですが、週1~2回は共にするのが理想。学生にとっては生活コストを抑えられ、高齢者にとってはひとり暮らしの不安が軽くなるメリットがあります。

 候補となる高齢者や学生は「リブ&リブ」が面接や書類審査を行いマッチングします。同居後も月に1回、高齢者と若者から生活の様子を聞き、暮らしが円滑に進むようそれぞれフォローもします。

 「住まいを提供したシニアの方からは、ひとり暮らしの不安が減っただけでなく、若者といるだけで元気になるし、学生の力になれることが生きがいにもなる、との声をいただいています」と代表の石橋ふさ子(ふさこ)さん。また学生からも、人生の大先輩が身近にいることで親にはできない相談に乗ってもらえるとの声があるそうです。契約ではなく共助の仕組みであるため、マッチングは慎重に行われ、累計11件と事例はまだまだ少数ですが、高齢者のひとり暮らしが増える中、「リブ&リブ」の取り組みは要・注目です。(A)

     ◇

 品のいいシルバーヘアに憧れる40代。

 【zak女の雄叫び】取材や日常…。女性記者21人が月ごとのキーワードで本音を綴るリレーコラムです。12月のお題は「白」です。