【ブラックジャックを探せ】脳の病気の「予防」をブログや著書を通じて発信 菅原脳神経外科クリニック院長・菅原道仁さん

菅原道仁医師

★菅原脳神経外科クリニック院長(東京都八王子市)・菅原道仁さん(47)

 東京のJR八王子駅から徒歩10分。国道16号沿いのクリニックビレッジ内にある菅原脳神経外科クリニックは、「音の静かなMRI」や、その日のうちに検査結果を通知するサービスを導入するなど、患者目線の診療を実践する脳神経外科専門診療所だ。

 院長の菅原道仁医師は、同じ脳神経外科医の父を持つサラブレッドだが、高校までは「広告代理店志望」だった。

 「情報の伝え方や、受け取る側の考えや行動に興味があったんです」

 医学部に進んでからも、人間の“考える”という機能への興味から脳神経外科を専門に選ぶ。

 一口に脳神経外科と言っても、対象とする領域は広い。「手術からリハビリまで、トータルで勉強したかった」という菅原医師は、あえて首都圏でも有数の症例数を誇る民間病院に身を置いた。臨床の最前線で実績を重ねる中、菅原医師はあることに思いが至る。

 「脳の病気は、どんなにいい手術、いい治療をしても、一定の割合で後遺症が出る。治すことも大事だが、それよりも“病気にならないようにすること”に力を入れるべきではないか」

 ブログや著書を通じて「予防」に関する情報を発信。テレビやラジオなどのメディアにも積極的に出演し、「病気にならないための取り組み」を紹介する。

 3年前に現在のクリニックを開業したのも、その思いを具現化することが目的だった。

 「優秀な後輩たちが育ってきたので、手術は彼らに任せます。僕は医療の入り口の部分で、患者や、患者になる前の人たちの“医療リテラシー”を高めるための取り組みに尽力したい」

 豊富な実績と高度な知識、そして若い頃から持ち続けてきた「伝えること」への強い興味が融合し、一般に向けた理想的な医療教育の姿が、菅原医師によって形作られようとしている。(長田昭二)

 ■菅原道仁(すがわら・みちひと) 1970年埼玉県生まれ。杏林大学医学部卒業。国立国際医療センター、災害医療センターを経て、2000年から北原脳神経外科病院(東京・八王子市)に勤務。診療部長、副院長を経て、10年北原ライフサポートクリニック院長。15年から現職。日本脳神経外科学会脳神経外科専門医、日本体育協会公認スポーツドクター、日本抗加齢医学会抗加齢医学専門医。趣味はゴルフ。最新刊は『「めんどくさい」がなくなる100の科学的な方法』(大和書房刊)