医師に聞いた!IQOS(アイコス)の若年層や妊婦への影響 (1/3ページ)
2020年に向け国会では、受動喫煙の防止対策を強化した健康増進法改正案について検討中である。そんな中、「IQOS(アイコス)」など新型タバコの販売が拡大し、話題となっている。以前リリースした、「タバコの恐ろしさと最近話題のアイコスについて医師に話を聞いてみた」にもあるように、有害物質が低減されているとはいえ、長期に渡って吸い続けると健康被害を自分だけでなく周囲にも及ぼす点があるというのが気になるところだ。そこで今回も、長岡内科医院院長の鈴木飛鳥先生に、さまざまな観点からアイコスのリスクについて、妊婦や若年層への影響を含め掘り下げてもらった。
■減量されていても発がん性物質は含まれる
まず、アイコスに含まれる成分についてのリスクを教えてもらった。
「アイコスにも紙巻きタバコと同様ニコチンが含まれており、減量されていても発がん性物質は含まれています。通常のタバコより高濃度のいくつかの有害化学物質も存在するとの報告もあり、より多くの研究機関での検証が待たれています。発がん性物質は、少量でも健康に悪影響をもたらす可能性があります。アイコスの健康への影響を調べるためには、長期的な研究が必要で、健康リスクが減少するという医学的根拠を得るには至っていません。禁煙が難しい喫煙家に限っては、有害性の低減という観点からみれば、選択肢の一つとなる可能性はあります」(鈴木先生)
アイコスも、タバコであることには変わりがない。ニコチンや発がん性物質を体内に入れているという認識を持つ必要があるようだ。
