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【血圧を下げる新常識】高血圧状態が招く腎臓の濾過装置、ネフロンの死滅 日本人と欧米人で「身体の仕組み」の違いも関係 (1/2ページ)

 国内の高血圧患者は4300万人と推計され、欧米人と比べて有病率が高い。日本人の食事では、みそ汁や漬物などで塩を使う量が多いのが要因と考えられてきた。加えて、身体の仕組みも関わっているようだ。

 腎臓は高血圧との関わりが深い。血圧調節に関与するため、高血圧状態が続くと腎臓はダメージを受け、腎臓が悪くなると血圧は上がりやすいといった悪循環に陥る。この腎臓の濾過(ろか)装置ともいうべきネフロン(別項参照)の数が、日本人は欧米人と比べて少ないことが、今年10月の研究論文で初めて明らかにされた。

 「以前から、ネフロン数の多い人、少ない人では、後者の方が腎臓は悪くなり、高血圧になりやすいことはわかっていました。海外では、ネフロン数を調べる技術が発達しているため、日本医科大学とオーストラリアのモナシュ大学との共同研究で、日本人のネフロン数を調べたのです」と、先の研究を後押しした東京慈恵会医科大学腎臓・高血圧内科の坪井伸夫准教授が説明する。

 小さなネフロンは、CTスキャンやMRIといった画像検査でも見ることはできない。特殊な測定法が必要で、ネフロン測定に秀でたモナシュ大に赴いた同科の神崎剛助教が、日本人のネフロン数を調べた。欧米人の腎臓1個当たりのネフロン数の平均は約90万個。ところが、日本人は約64万個、日本人の高血圧患者は約39万個、慢性腎臓病(CKD)患者は約27万個だった。日本人はもともとネフロン数が少なく、高血圧になると数が減り、慢性腎臓病になるとさらに数が減っていたのだ。

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