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【阿部亮のつぶやき世界一周】水素原子の重さと量、宇宙誕生から138億年が経過しても…

 このコラムで、何度か取り上げた核融合。太陽(恒星)のエネルギーの源であり、宇宙空間で水素原子が多数集まると、その重さで水素原子4個がヘリウム原子1個に融合し、その際に失われた質量が莫大なエネルギーを生み出すというものだが、では実際に水素原子とはどれくらいの重さなのか? よく分からないので調べてみた。

 水素原子1個の質量は1・7×10のマイナス27乗キログラム。水素原子1000兆個をパッケージにして、それを1兆個積み重ねて計りに乗せても、たったの1・7キログラムだ。一方、太陽の質量は2×10の30乗キログラム(地球の33万倍)で、こちらは2の後ろに0が30個も並ぶほど重い。水素原子がどれだけ集まると、この重さになるのか想像を絶する。

 そして、われわれの天の川銀河には1000億の恒星があって、地球から見える範囲の宇宙には、そんな銀河が2000億個も存在する。それら恒星が、それぞれ莫大な水素を集めて核融合を行なって、恒星の重さにしたがって、ヘリウム~鉄までの元素を作った後、その星の死に際しての、超新星爆発でさらに重い元素を作っている。

 ところで、宇宙誕生から138億年経過して、水素を使い続けた結果、宇宙全体の水素はだいぶ減っちゃったのではないか?

 と思ったら、現在の宇宙に存在する物質総質量のうち70%は最も軽い水素で、宇宙誕生直後の約5億年に数%使っただけで、その後はいくら使っても超新星爆発でまた宇宙にバラ撒かれ、そしてそれが新しい恒星の原料になってというサイクルを繰り返している。水素は宇宙のミクロとマクロをつないで、リサイクルされているのだ。

 ■阿部亮 北海道札幌西高等学校卒業。19歳で陸路を世界一周。ニッポン放送「阿部亮のNGO世界一周!」のメインパーソナリティ。ミャンマー、ネパール、カンボジア、ブルキナファソ(西アフリカ)に12校の学校を建設している。

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