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【江口まゆみ 酔っぱライターのお酒見聞録】ワイン、ウイスキーとも相性抜群 まさに“いいとこ取り”だったハイサワー (1/2ページ)

★東京都「ハイサワー」(下)

 「♪わ・る・な・ら・ハイサワー」のCMでおなじみのハイサワーは、焼酎などのお酒を割ってチューハイをつくる炭酸飲料だ。東京・目黒の博水社という家族経営のラムネ会社が、1980年に開発した。

 しかし、焼酎の割り材というまったく新しい商品。しかも小さなラムネ屋には、販路もなければ営業マンもいなかった。それでも田中専一前社長には、秘策があった。なんと仕事が終わった社員に飲み代とハイサワー1ケースを渡し、飲みに行くついでに宣伝させたのだ。

 味にこだわる田中前社長が、イタリアのシチリア島まで行き、仕入れたレモンを使ったハイサワーだ。焼酎と1対3で割ると、味気ない焼酎が見違えるほど飲みやすくなり、何杯でも飲めるようになると大評判。ちょうどやってきたチェーン居酒屋のチューハイブームに乗って、ハイサワーは飛ぶように売れた。

 後を継いだのが、長女の田中秀子社長だ。1982年に博水社に入社し、2008年社長に就任。秀子社長が開発したビールテイストのハイサワー「ハイッピー・レモンビアテイスト」を飲ませてもらったが、ホップの深い香りにスキッとレモンをきかせた味わいで、完成度の高さに驚いた。まさにビールとチューハイの「いいとこ取り」なのだ。

 割るのも焼酎だけでなくなった。ハイサワー・グレープフルーツで白ワインを割ると、爽やかなワインスプリッツアーに、赤ワインを割るとまるでサングリアのようになると、新たな飲み方を提案。また、ハイサワー・うめで日本酒を割ると、甘くない梅酒風でこれもまた旨いのだ。