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【マンガ探偵局がゆく】メディアミックスの草分けだった「ソノシート」 誕生はパリのレコード会社が企画した音の出る雑誌 (2/2ページ)

 これに目をつけた朝日新聞社がソノプレスと契約を結び、朝日ソノプレス(のちの朝日ソノラマ)を設立。独自編集で『月刊朝日ソノラマ』を59年12月に創刊。創刊号には「週刊誌ブームといわれたのは、ついこのあいだのこと。今度は雑誌から音が出る。パリのムードを身につけたこの雑誌を若い世代にささげたい」とある。

 ただし、一歩先んじたのは、有斐閣の関連会社・コダマプレスだった。独自に「フォノシート」を開発し、2カ月早い10月に『歌う雑誌KODAMA』を、11月には『AAA』を創刊している。

 アニメのソノシートが登場するのは63年に朝日ソノプレスが発売した『鉄腕アトム』から。コダマプレスや日本ビクターなども参戦して、アニメだけでなく特撮など子供向けテレビ番組が続々とソノシート化され、大ブームになった。

 ほかにも、音楽雑誌の付録や語学の教材、初期のパソコンの記憶媒体などにも使われたが、CDの登場などで表舞台を去り、国内でのソノシート生産は2005年に終了した。

 ■中野晴行(なかの・はるゆき) 1954年生まれ。フリーライター。京都精華大学マンガ学部客員教授。和歌山大卒業後、銀行勤務を経て編集プロダクションを設立。1993年に『手塚治虫と路地裏のマンガたち』(筑摩書房)で単行本デビュー。『謎のマンガ家・酒井七馬伝』(同)で日本漫画家協会特別賞を受賞。著書多数。2014年、日本漫画家協会参与に。

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