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【安達純子 血圧を下げる新常識】高血圧につながる腎機能の低下 濃い色の尿は危険サイン、寒い時期もこまめな水分補給を (1/2ページ)

★腎臓の濾過装置編

 寒い時期には、交感神経などの働きで血管が縮みやすく血圧は上昇しやすくなる。血圧管理は重要になるが、もうひとつ、腎機能の低下を防ぐことも大切だ。腎臓は血圧コントロールに関与するため、腎機能が低下すると高血圧につながるからだ。

 高血圧と腎機能の低下は相互関係にある。

 「腎臓に関していえば、こまめな水分補給を心掛けていただきたい。血流が少なくなると、腎臓の濾過(ろか)装置ともいうべきネフロンが、ダメージを受けることになるからです」と語るのは、東京慈恵会医科大学腎臓・高血圧内科の坪井伸夫准教授。

 坪井准教授は同科の神崎剛助教と共に、オーストラリアの大学などとの共同研究で、2017年10月、日本人のネフロン数が欧米人と比べて少ないことを明らかにした。

 「ネフロンは、たくさんの血液を使って、身体に必要な成分の分別や尿を作るなどの働きを担っています。脱水症状のような状態になると、ネフロンは死滅しやすくなるのです」(坪井准教授)

 夏場は、熱中症予防でこまめな水分補給を行う人が多いが、冬場は喉が渇きにくいので水分補給は滞りがちだ。トイレに行ったときに色の濃い尿が出たら、ネフロンの血液が足りていない証しになる。この状態が続くと、ネフロンのダメージは避けられない。高血圧患者は、ネフロン数が約6割に減ることが、神崎助教のネフロン数測定の研究で明らかにされている。尿は薄い色がよいのだ。

 「ネフロン数が減っても自覚症状は、慢性腎臓病(CKD)が進行するまでほとんどありません。国内のCKDは、タンパク尿を含めて8人に1人と推計されています」(神崎助教)

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