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【命を奪う心不全を防ぐ!】50代から要注意! 高血圧が引き起こす拡張障害 (2/2ページ)

 6つの原因のうち最も多いのが、心筋梗塞・狭心症で、次に多いのが高血圧だ。症状がないのをいいことに放置していると、心臓の左室の壁が厚くなる「左室肥大」が起こってくる。高血圧の状態が続くと、全身に血液を送り出す左心室が以前より強い力で血液を押し出さなければならなくなり、心筋が分厚くなるためだ。

 「運動するための筋肉は厚いほうが力を発揮しますが、左心室の壁(心筋)はしなやかさを維持する8~10ミリの厚さがベストです。それ以上厚くなると、拡張障害や収縮障害を起こし、不整脈を起こすなど、他の心機能に影響します」(小船井医師)

 拡張障害とは、左心室のしなやかさが失われて、全身に送るための血液を吸い込む能力が落ちた状態だ。収縮障害は血液を全身に送り出す能力、ポンプ機能が落ちた状態で、心不全患者は前者のほうが多い。

 収縮障害にはβ遮断薬など効果のある薬はいくつかあるが、拡張障害は残念ながら、ほぼないのが現状だ。

 心不全は高齢者に多いが、それを引き起こす拡張障害は、男性は50代から増え、女性も多い。そのため50歳以上になったら、血圧と脈拍、体重を、できれば毎日測るようにしたい。

 血圧は収縮期血圧(上の血圧)が140mmHg以上に、脈泊は安静時で毎分100回を超えたり不規則になることがあれば、体重は脂肪ではなくむくみによって増えてくるようであれば、循環器科の医師に相談しよう。

 次回は弁膜症の治療について。(石井悦子)

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