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【命を奪う心不全を防ぐ!】「僧帽弁閉鎖不全症」効果的な手術法 低侵襲なアプローチの選択肢増える (1/2ページ)

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 高齢化によって、大動脈弁狭窄症と同じくらいに増えている弁膜症が「僧帽弁閉鎖不全症」だ。弁の閉じ方が不完全なため血液が逆流するが、無症状で進行することが多い。重症になるとむくみや呼吸困難などの心不全症状が出たり、心房細動(不整脈の一種)になったりする。

 この弁膜症は2種類ある。僧帽弁そのものが傷む「一次性僧帽弁閉鎖不全症」と心筋梗塞、心筋症などが原因で、左心室が傷むことによって弁が広がってしまい僧帽弁にも問題が起こる「二次性僧帽弁閉鎖不全症」だ。

 一次性では僧帽弁閉鎖不全症そのものの治療を、二次性では左心室が傷む原因となっている疾患の治療を優先する。軽症の場合は経過観察、中等症の場合は薬物治療を行いながら経過観察、逆流や心機能が悪化したり、重症の場合は外科的治療を行う。

 外科的治療は「僧帽弁形成術」と「僧帽弁置換術」がある。それらの低侵襲なアプローチとして、MICS(胸骨を切らない心臓手術)と、今年4月に保険が利くようになったロボット手術と「経皮的僧帽弁クリップ術(マイトラクリップ)」の選択肢が増えた。

 一次性に対しては、僧帽弁形成術のほうが僧帽弁置換術よりも予後がよいことがわかっているので、僧帽弁形成術が優先的に行われる。何らかの理由で開胸手術ができない場合は、マイトラクリップが勧められることがある。二次性は手術よりもまず薬の治療や再同期療法(ペースメーカーを移植する)などが行われることが多い。

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