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【BOOK】佐藤究さん、三振覚悟のフルスイングで書いた人類史的テーマ 『Ank: a mirroring ape』 (1/3ページ)

★佐藤究さん『Ank: a mirroring ape』(講談社、1700円+税)

 第39回吉川英治文学新人賞を受賞した。2年前快作で江戸川乱歩賞受賞で反響を呼び、2作目での受賞の快挙。「フルスイングの三振となったとしても」という本作は、SF、ミステリーの境界を軽々と超え、世界規模、人類規模の傑作に仕上がり、大藪春彦賞とのダブル受賞の本塁打。新進気鋭、あらたな作家像を目指す作者に聞いた。 (文・竹縄昌 写真・酒巻俊介)

 --受賞おめでとうございます

 「ありがとうございます。吉川賞は文学ベースだけではなく、社会貢献が評価されるので、その、末席に加えていただいたことは、私も社会に果たす役割を意識してフィクションを書いているので、大変光栄です」

 --執筆のきっかけは

 「映画で一番好きなのが『2001年宇宙の旅』で、それに挑戦したい気持ちがありました。もしモノリスが現実にあるとすれば、その正体は鏡なのでは、という考えと、京都のような古風な街で起きる原因不明の暴動を組み合わせたら、いけるんじゃないかと思ったんです」

 --人類史を扱った壮大な作品です

 「周りからはやめろという赤信号。自分でもそう思いましたが、次にチャンスが来るかわからない。フルスイングの三振で大失敗してもいい、と覚悟して書きました」

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