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【BOOK】佐藤究さん、三振覚悟のフルスイングで書いた人類史的テーマ 『Ank: a mirroring ape』 (3/3ページ)

 --理系は得意

 「学校の成績はだめでしたが、勝手に考えるのは好きです。10代から量子論に興味があって、量子こそ人類にとっての最大のミステリーだと思っています」

 --読者にメッセージを

 「本作は作家はもちろん、編集者さん、デザイナーさんが一丸となり、とんでもなく面白いものをという意欲のもと作りました。ぜひ手に取って本当にとんでもなく面白い作品かどうか皆さんの目で判断しながら、人類の過去・現在・未来について思いを馳せていただけたらいいな」

 ■あらすじ 2026年の京都市内で大暴動が発生。その原因がわからない。一方、少壮の霊長類研究者の鈴木望(のぞむ)は、京都市に隣接する亀岡市に開設された民間の国際的霊長類研究施設「京都ムーンウォッチャーズプロジェクト(KMWP)センター」のセンター長。そこにチンパンジーのAnkがいた。Ankには突出した能力があった。ある日大きな地震が発生、KMWPセンターに異変が起き、Ankは行方不明に。ほどなく次々に暴動が発生。鈴木望はエジプト語で鏡を指すAnkの存在の意味に気づく。そしてサイエンスライターのケイティらと暴動の中でAnkに迫っていくが…。

 人類はいかに人類となり得たか、の人類史的テーマを包括した傑作小説。ブックデザインは映画「2001年宇宙の旅」のタイトル文字に倣(なら)った。

 ■佐藤究(さとう・きわむ) 作家。1977年、福岡市生まれ。40歳。福岡大学附属大濠高校卒業。2004年に佐藤憲胤(のりかず)の名前で執筆した『サージウスの死神』が第47回群像新人文学賞優秀作を受賞。これを機に上京、執筆のために職を転々とする。文芸誌に寄稿していたが、エンタメ作品に場を求め16年、犬胤究(けんいんきわむ)名で執筆した『QJKJQ』で第62回江戸川乱歩賞受賞。その後筆名を佐藤究と改めた。名付け親は作家の今野敏氏。出版不況のなか、作家業をベンチャー企業的に捉え、積極的に活動している。

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