記事詳細

【マンガ探偵局がゆく】若手マンガ家の成長に貢献 テクニックから心構えまで説いた石ノ森章太郎さん (1/2ページ)

★ミッション(36)マンガの勉強ができる本

 知人の大学教授がなにやら慌ただしそうにしている。オープンキャンパスのシーズンらしい。受験生を増やすために、休日を利用して模擬授業やイベントを実施し、大学に親しんでもらう趣向だ。最近はほとんどの大学で、6~9月に何度かにわけて開催している。先生方もご苦労様だが、夏休み前から志望校まわりを始める受験生もなかなか大変だ。

 今回は子供の進路に関わる依頼。

 「娘が、マンガ家になるためにマンガコースがある大学に行きたい、と言い出して困っています。普通の学校に行きながら、マンガの勉強ができるなんて便利な本はありませんか」(娘思いの45歳)

 一流のマンガ家やベテラン編集者が教授や准教授として4年間みっちり指導してくれる大学のマンガ専攻は、マンガ家を目指す若者に人気だ。

 ただ、通ったから必ずマンガ家になれるというわけではないのが難しいところだ。デビューはできても、ずっとマンガだけで飯が食える人はほんのひと握りだ。

 実は、マンガ家の多くは、独学でマンガを学んでいる。大御所の中には、デビュー前はペンと墨で描くことも知らなかった、という人もいるくらい。

 さすがに、1970年ころになるとペンと墨も知らない新人はいなくなるが、その進歩に貢献した、とされているのが、石ノ森章太郎(当時は石森)が1965年に出版した『少年のためのマンガ家入門』(秋田書店)だ。

関連ニュース