記事詳細

【江口まゆみ 酔っぱライターのお酒見聞録】新しい魅力発信! “ビール女子”の情熱から始まったクラフトビール事業 (1/2ページ)

★東京都 スプリングバレーブルワリー(下)

 東京・代官山にあるスプリングバレーブルワリー東京は、醸造設備のあるビアレストラン。キリンビールの新規事業の拠点だ。その事業とは、クラフトビールの製造販売。きっかけは、現在マーケティングマネジャーを務める、吉野桜子さんのアイデア。提案した当時は20代だった。

 ビールが大好きで入社した吉野さんは、上司や同僚と飲みに行っては、「右肩下がりのビールだが、もっと若者や女性にアピールする方法はないのか?」と熱く語り合っていた。そのうち、ふつふつと新規事業のアイデアが湧き、思いあまって社長に直訴したというから恐れ入る。

 「これからはバラエティーに富んだビールをつくり、料理と合わせたり、昼間から飲める場所を提供して、ビールの新しい魅力を伝えたい!」という彼女の情熱に、磯崎功典社長の心は動いた。「どうせならすごいことをやってくれ」とゴーサインが出たのだ。

 2012年にさまざまな部署から人材が集められ、チームが発足した。しかし、最も苦労したのは社内の説得だった。

 「大手のキリンビールが、なぜクラフトビールをつくらなくてはならないのか」という抵抗勢力が多く、なかなか理解されなかったからだ。そこで吉野さんは一計を案じ、クラフトビールを飲みに誘った。すると皆、目からウロコで、味方が増えていったという。