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【大腸がん治療最前線】抗がん剤の進化で「できない手術」も可能に 効果的な治療でステージ4の人の予後改善も (2/2ページ)

 大腸がんは薬の進展で、転移・再発した場合でも、肺や肝臓の大腸がんを手術で切除することが可能になっている。不思議なことに、大腸がんは別の臓器に転移しても、その部分を手術で取ることを繰り返すうちに、転移した大腸がんが消えてしまうようなことが起こる。

 効果的な治療を駆使すれば、ステージ4の人の予後改善が可能なのだ。骨盤内に広がった大腸がんも、薬によって封じ込めた上で手術を行うなど、克服する道が開き始めている。

 「もともと日本は、見えないがんを封じ込めるため、拡大郭清(かくせい)といって、大きく患部周辺のリンパ節切除を行ってきました。特に直腸がんでは小さく切除すると、がん周辺から再発する局所再発につながるからです。しかし、がんを根治・機能を温存するには、新しい治療法の開発は不可欠だと思っています」

 金光科長は、より良い治療を行うため、化学療法と手術治療を組み合わせた集学的治療の研究に力を注ぎ、大腸がんに対する“武器”を増やそうとしている。治療全体の底上げに貢献しているのだ。

 「病態に合わせた適切な治療の進歩が望ましい。新しい臨床研究をこれからもどんどん進めていく予定です」と金光科長は話す。

 医学の進歩が予後改善に貢献し、克服への道筋をつけている。(安達純子)=おわり

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