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【阿部亮のつぶやき世界一周】ヒトは基本的に自分に甘く他人に厳しい 自分勝手な認知バイアス

 社会心理学の用語はユニークなモノや難解なモノが多く、読むだけでも楽しい。「その事柄に、こんな命名をするのか!」的なモノの典型が、認知バイアスの一種の「根本的な帰属の誤り」ではないだろうか。

 何らかの問題が発生したとき、その原因を究明する行為を心理学では「帰属」といい、それが人的な問題の場合は「内的帰属」、環境・その他の状況の場合は「外的帰属」という。

 例えば、サッカーの試合で、絶好のシュートチャンスをハズしたようなケースで、その失敗の行為者が「自分の場合と他人の場合では、全く異なる見方」をしてしまう傾向が、われわれ人間にはある。

 自分がミスを犯した場合は、たまたまの偶然や、運が悪かったからと外的要因を強調する。これに対して、他人がミスを犯した場合は、その者の能力・練習不足、態度などなど、人的問題を責めて、自分の時には重視した外的要因を無視しようとする。これが「行為者・観察者バイアス」で、ヒトは基本的に自分に甘く他人に厳しい。

 また、シュートを成功したときには、精いっぱい自分で自分を褒め、達成感・充実感・肯定感を満たし、失敗したときには、自尊心や自我を守るために、運が悪かったから、仕方がないと思い込む。これが「利己的な帰属」だ。

 ヒトは本当に自分勝手。これらが「根本的な帰属の誤り」で、社会心理学の根底を成す概念とされる。このような認知バイアスが、問題に対する客観的な因果関係の判断や、他人とのコミュニケーションを困難にする原因である。

 ■阿部亮 北海道札幌西高等学校卒業。19歳で陸路を世界一周。ニッポン放送「阿部亮のNGO世界一周!」のメインパーソナリティ。ミャンマー、ネパール、カンボジア、ブルキナファソ(西アフリカ)に12校の学校を建設している。

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