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【江口まゆみ 酔っぱライターのお酒見聞録】全国新酒鑑評会で金賞10回、入賞5回! ワインに感化された純米蔵 福岡県「三井の寿」  (1/2ページ)

★福岡県三井の寿(上)

 福岡県の銘酒「三井の寿」(みいのことぶき)の蔵は、福岡市内から西鉄で1時間ほどの大刀洗(たちあらい)町にある。私が取材をしたのは、豪雨の直前だった。東京に戻ってからニュースを見て心配したが、やや高台にある蔵は無事だった。しかし町のほとんどが水没。被害に遭われた方々には心よりお見舞いを申し上げたい。

 蔵元である「みいの寿」の専務の井上宰継さんは酒づくり歴20年、杜氏歴16年。杜氏になってからは、全国新酒鑑評会で金賞10回、入賞5回という堂々たる成績だ。つくっているのは99%が純米酒。残りの1%は鑑評会用の大吟醸と、地元用の本醸造だけだ。

 三井の寿が純米蔵になったのは、井上専務の父であり、社長の井上茂康さんの時代。35年前、フランスのボルドーが福岡市の姉妹都市になったのをきっかけに、5大シャトーを見に行く機会があった。そこですっかりワインに感化された井上社長は、日本に帰って来るなり大きなタンクも自動製麹機も捨て、オールフタ麹で、手づくりの純米酒をつくり始めた。

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