記事詳細

【黒田尚嗣 世界遺産旅行講座】不屈の信仰心現れた宗教文化 長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産 (1/2ページ)

 6月30日、「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の世界文化遺産への登録が決定されましたが、今回の登録には紆余(うよ)曲折がありました。当初はキリスト教伝来から禁教期、信仰の復活までの「長崎の教会群とキリスト教関連遺産群」として推薦されたのですが、ユネスコ諮問機関のイコモスが調査し、「日本の特徴である禁教期に焦点を当てるべき」との指摘が入ったことから、修正されて禁教期の潜伏キリシタンにフォーカスしたタイトルとなったのです。

 禁教期の弾圧の様子は、昨年公開された遠藤周作原作の映画『沈黙』にも紹介されていますが、その舞台は長崎の西彼杵(にしそのぎ)半島の外海(そとめ)から五島列島にも及びました。

 一般的なガイドブックには紹介されていませんが、200年以上も潜伏キリシタンが信仰を守り続けることができた理由の一つには、日本人伝道者バスチャンの伝えた「日繰り(暦)」があります。これは1634年の教会暦(グレゴリオ暦)を当時の太陰暦に改編したキリストの典礼一覧です。

関連ニュース