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【阿部亮のつぶやき世界一周】今日も明日も冷やし中華…なぜ同じメニューばかり注文してしまうのか? 身近に潜む“リスク”に驚愕

 夏の初め、知人と昼食に行く際に「今日は暑いから冷やし中華を食べよう…」との彼の発言で、冷やし中華を食べた。翌週、またその彼と昼食に行くことになり、その日も猛暑だったので、再び冷やし中華を食べることに。以来、暑い日の昼食はなじみの店か、出先では、わざわざ冷やし中華を出している店を探してまで食べている始末だ。

 元来、それほど好きでもなかったのに、ナゼ同じメニューにこだわるようになったのか? われながら不思議なので調べてみた。

 人が何らかの判断を下したり、意思決定をしたりする際に、論理的な思考の積み重ねによってではなく、直感や過去の経験などで素早く答えに到達することを、心理学では「ヒューリスティック」という。

 「暑い日に熱い食べ物は食べたくない。だから冷たい冷やし中華」というのは、いかにも単純で短絡的な思考と行動。多分、2回続けて炎暑に冷やし中華を食べたことに、認知バイアスの「アンカリング」(何らかの情報をきっかけに、特定の感情や反応を引き出すプロセスがつくり出されること)が働いてしまったのだろう。

 そして、取り出しやすい記憶情報を優先的に頼って、物事を判断・行動してしまうことを「利用可能性ヒューリスティック」といい、いつものメニュー、行きつけの店、気心の知れた人間関係などはその典型。

 そうやって安易に「おなじみ」に囲まれていることが、自分の行動や世界を自ら狭めているかもしれないリスクに気付いて驚愕(きょうがく)した。取りあえず、今日から冷やし中華は食べない。

 ■阿部亮 北海道札幌西高等学校卒業。19歳で陸路を世界一周。ニッポン放送「阿部亮のNGO世界一周!」のメインパーソナリティ。ミャンマー、ネパール、カンボジア、ブルキナファソ(西アフリカ)に12校の学校を建設している。

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