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【長田昭二 ブラックジャックを探せ】皮膚がんの温床にもなる「おでき」 低侵襲の最新治療技術を広める虎の門病院皮膚科部長・林伸和さん (1/2ページ)

★虎の門病院(東京都港区)皮膚科部長・林伸和さん(54)

 「中学生の頃、細胞の増殖に興味があったんです。生命科学の研究者になりたくて医学部に進んだのですが…」

 そう語るのは、虎の門病院皮膚科部長の林伸和医師。研究者志望で東大医学部に入学するが、母親の病気や、実際に患者との触れ合いを経験する中で、思いは「研究」から「診療」へとシフトしていく。

 皮膚科を選んだ理由も聞いた。

 「皮膚は目で見える臓器なので、治療の成果が一目瞭然。私が医者になった当時は、原因も治療法もわかっていない病気が皮膚科領域には多かった。これも皮膚科を選んだ理由の一つですね」

 専門は座瘡、言い換えれば「ニキビ」だ。2008年に画期的な治療薬が登場し、15年には別の新薬も臨床導入されたことで、治療成績は格段に向上した。

 しかし、この分野に精通した医師が少ないこともあり、せっかく確立された治療を受けられない患者も多い。

 同様のことは、林医師のもう一つのスペシャリティである「化膿性汗腺炎」という疾患にも言える。この病気を一言で説明すると、毛包や皮脂腺に膿が溜まってできる「おでき」のこと。お尻や下腹部、腋、内腿などにできるこの病気。放置すると皮膚がんの温床となる危険性もある。

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