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【長田昭二 ブラックジャックを探せ】ガマンしなくていい「骨粗しょう症治療法」に尽力 東海大学医学部付属八王子病院整形外科医長・山本至宏さん (1/2ページ)

★東海大学医学部付属八王子病院整形外科医長・山本至宏さん(44)

 高齢化の進展とともに増える疾患は多いが、健康寿命の前に大きく立ち塞がるのが「骨粗しょう症」だ。

 現在国内に1280万人の患者がいると推定されるが、このうちじつに1000万人が治療を受けていないという報告もある。放置すれば骨粗しょう症性椎体骨折(圧迫骨折)を招き、寝たきり生活を一気に引き寄せる。

 そんな高齢者の骨の問題に最新技術で立ち向かうのが、東海大学医学部付属八王子病院整形外科医長の山本至宏医師だ。ライフワークとして取り組むのが「経皮的椎体形成術(BKP)」という治療法。

 骨粗しょう症によって圧迫された椎体(背骨)の内部に細い管を刺し、バルーンを膨らませて限りなく元の形に戻す。そうしてできた空間に医療用セメントを注入して、骨の強度を高める治療法。

 従来の人工椎体置換術のような大掛かりな手術ではないので、患者の受ける身体的ダメージも小さく、痛みも劇的に改善するという。

 「日本では2011年に健康保険に収載されましたが、当時すでにアメリカでは100万件を超える症例数があり、効果と安全性は確立されていました」と語る山本医師自身、これまでおよそ300件のBKPを行い、重篤な合併症は1件もないという。

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