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【パンと健康“噂の真実”】「体によくない」といわれているトランス脂肪酸、なぜ使っている? (1/2ページ)

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 食品添加物に厳しい目が向けられている。とくにパンの添加物は話題になることが多い。トランス脂肪酸はその最たるものだろう。

 トランス脂肪酸は脂質(油)の一種。摂取量が多いと、健康診断の血液検査でおなじみのLDL(悪玉)コレステロールが増えて、HDL(善玉)コレステロールが減ることがわかっている。

 トランス脂肪酸が含まれる加工食品を食べ過ぎると、動脈硬化を招いて、心疾患、とくに狭心症や心筋梗塞などの冠動脈疾患になりやすくなると言われている。

 トランス脂肪酸はパンやケーキなどの洋菓子、揚げ物に多く含まれている。トランス脂肪酸が多く含まれるマーガリンやショートニングなどの固形・半固形の油脂を使うことが多いためだ。

 マーガリンやショートニングなどの原料は、植物油などの常温で液体の油脂だ。これを固形化するための加工法のひとつとして水素を添加するが、そのときにトランス脂肪酸が生成される。

 トランス脂肪酸が多く含まれる油や食品は他に、植物や魚からとった油の脱臭をするために200度以上の高温処理をした油脂や、牛や羊などの反芻動物の胃の中の微生物によって天然に作られたものを含む肉や乳製品がある。

 パンは一部を除いて、常温で固形、半固形の油脂を使用する。風味や食感をよくするなどの多くの利点があるためだ。固形の油脂がいいならバターを使えばよいと思うだろうが、近年価格の上昇が激しい上に、供給量も安定しないため、バターが欠かせない製品以外には使いづらい。

 また風味や食感は、マーガリンやショートニングの方がサクサク感が出るなどの利点も多い。

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