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【ベストセラー健康法】年齢は関係なし! 脳を若々しく保つための「習慣」

 物忘れが増える、人や物の名前が思い出せない…年齢を重ねるにつれ気になる「脳の老化」。でも、脳の老化は年齢とは必ずしも関係していないことが、近年明らかになってきた。そこで注目されるのが、脳を若々しく保つための「脳習慣」である。

 加藤プラチナクリニック(東京都港区)の加藤俊徳院長による著書『定年後が楽しくなる脳習慣』(潮新書)は、脳の老化を嘆く人たちに希望を与える1冊かもしれない。

 「1万人以上のMRI脳画像を分析・診断してきた脳内科医・加藤俊徳氏は、『健康な脳は決して老けず、磨き続ければ若々しさを保って認知症予防にもなる』と言います。後半生をどのように生きるのか、脳のしくみと生きる智恵を紹介できたらと、本書を企画しました」

 そう話すのは、担当編集者の田中正文氏。

 脳自体には個人差がかなりあると思われているが、実は細胞の数や種類、脳の質量には個人差がほとんどないそうだ。にもかかわらず、能力に優劣があったり、性格や志向が人によって異なったりするのは、「使っている脳細胞の種類」に違いがあるからだという。

 脳には1000億個以上の神経細胞が存在する。そのうち類似した働きをする細胞同士が小さな集団を形成して機能しており、加藤医師はそれを「脳番地」と名付けて8つの機能別に大別。それぞれの弱点の傾向を次のように分析している。

 (1)思考系脳番地…思考力、判断力、集中力にかかわる→タイミングや判断を誤る

 (2)運動系脳番地…運動や手先の器用さなど体を動かすことにかかわる→動きが遅い

 (3)人と意思疎通するためのコミュニケーション能力を担う→思ったことが言えない

 (4)感情系脳番地…喜怒哀楽などの感性や社会性にかかわる→怒る、共感できない

 (5)聴覚系脳番地…言葉の聞き取りなど耳で聞くことにかかわる→相手の話をつかめない

 (6)視覚系脳番地…目で見ることにかかわる→未然に問題を防げない

 (7)理解系脳番地…物事や言葉を理解するのにかかわる→物事の受信力が落ちる

 (8)記憶系脳番地…覚えたり思い出したりする記憶にかかわる→相手に求められたことを逃す

 詳しくは脳の画像から分析できるが、まず自分の脳と向き合い、弱みを知ることで、あまり使っていない脳の成長を促すこともできるそうだ。

 脳を若々しく保つ方法というと、とかくゲームを利用した脳トレや、脳を活性化させる食品摂取などがイメージされがち。しかし、本書が勧めるのは、もっと根本的な脳の磨き方、「脳を喜ばせてあげる」方法だ。例えば、「信じる力」「疑う力」「選ぶ力」「祈る力」「愛する力」を磨くことなど。

 自分の脳と向き合い、成長を信じる日々の「脳習慣」で、人生の後半戦を豊かに過ごせることを示唆している。(田幸和歌子)

 ■脳を磨いて、定年後を楽しむためのTO DOチェックリスト
 □自分の成功の定義を決める…ノートを1冊用意。自分の人生の成功体験を書きだす
 □人生のランキング作り…楽しかった思い出、好きだった人、好きだった場所などについてランキング作りをする
 □自分の良い点、悪い点を書く…悪い点のほうが多い人は、比率が逆転するように努力を
 □毎日のノート作り…気づいたこと、楽しかったこと、発見などを書く

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