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【マンガ探偵局がゆく】中高生男子の劇画ブームを先取りした「ボーイズライフ」 (1/2ページ)

★ミッション(53)『ビッグコミック』前身の若者向け雑誌

 今回の依頼は世代を超えたマンガファンから。

 「父親がずっと買っていた関係で、中学生の頃に読み始めて、その後、就職してからは私自身が引き続き買い続けている『ビッグコミック』が、今年2月に創刊50周年を迎えたとか。父親が来年、古希を迎えるのも、うちの息子が高校受験を前にしているのも無理ないなあ、といまさらながら感心しています。父親によれば『ビッグコミック』の前身になる若者向け雑誌があったというのですが、調べてもらえますか」(41歳・商社勤務)

 『ビッグコミック』の前身、と呼ぶのは後で書くように正確ではないが、依頼人のお父さんが言うのは、1963(昭和38)年に小学館から創刊された中・高校生男子向け月刊誌『ボーイズライフ』のことだろう。若者向け男性週刊誌の嚆矢とされる『平凡パンチ』の創刊が64年。ライバル誌『週刊プレイボーイ』の創刊が66年だから、このジャンルでは先駆け的存在だ。

 創刊編集長はのちに『週刊少年サンデー』4代目編集長、『ビッグコミック』などの創刊編集長になる小西湧之助。内容は小説やノンフィクション、映画や音楽、自動車、ファッションなどの情報記事が中心だったが、60年代前半に若者の間でブームになっていた貸本劇画系作家を積極的に起用したのが新鮮だった。それまで、小学館や講談社など大手は、貸本劇画ブームには冷ややかだったのだ。

 創刊号では、『忍者武芸帳』で人気の高かった白土三平の短編『ざしきわらし』を掲載。白土は5回連続して『三平劇場』のタイトルで短編を発表した。