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【大崎裕史 麺喰いにつき】ラーメンと半チャーハンで「1」 単なるチャーハンセットじゃない「ラーチャン」

 私が新潟の「来味」に行ったのは17年前。その時の感想が見つかったので引用してみる。

 「外観は、普通の中華料理店風。知らずに前を通ったら、そこがこだわりの1杯を出してくれるお店だとは、誰も気が付かないことだろう。店内に入ると妙な緊張感が漂っている。これは、まだ若きご主人(2代目)が究極の1杯を提供するための気迫が店内いっぱいにあふれ、お客さんもそれを感じているからだ。

 仲間と一緒に入った私も話をせずに、店主の一挙手一投足に視線はくぎ付け。1杯ずつ丁寧に丁寧に作っている。そうして出来上がったラーメンがおいしくないはずがない。スープは醤油とも塩とも違う独特の色・味、そして新潟の特徴でもある煮干しが効いている。

 麺は細めの縮れ麺。おそらく時計を見ながら1秒も違わずに麺を茹であげている。その絶妙な茹で加減には感心。スープは熱々で出てくるが冷めるとまた違った味わいになって、最後の最後までついつい飲んでしまう。丼を置いたときには『ふぅ~っ』と満足のため息が出てきた。

 そのためだけに新潟に行ってもいい、いや行くべき店だと思ったほど。その後、武蔵浦和のラーメン集合施設出店、そして店舗展開(支店出店)といろんな意味で驚きの活躍だった。さらに今度は板橋出店。2018年9月8日オープン。

 私が初めて行ったときはラーメンしか食べなかったがその後、ラーチャンがヒット。新潟のラーチャン文化の先駆けになった。ラーチャンとは「ラーメン&半チャーハン」の略。「なんだ、東京にもあるじゃん!」と思うが、店主はこういう。「単なるチャーハンセットというモノではない。「1+1=2」ではなく、ラーメン&半チャーハンで「1」なんです」

 おぉ、カッコいい! そこで私もラーチャンを注文。まず半チャーハンが出てくるがそこそこ量があってありがたい(連食にはつらいが)。そして少し遅れてラーメンの登場。見た目も味も懐かしい。そんなに大きくは変わってないように思う。ただ1杯ずつ作るわけではなかった。

 じんわり煮干しが効いて、今、東京ではやっている煮干しや青森煮干しとはまた違ったタイプ。おいしい。しかし、なんでまた板橋なのか? しかも駅からそこそこ離れている場所に。それを聞くのを忘れた。

 平日の夜に行ったが満席ではないものの十分な来客があった。ラーチャンのラーメンと基本メニューのにぼしラーメンに違いがあるのかどうか、また行ってみたい。

 ■ラーメン耳寄り情報

 中華そば 来味 板橋店(地下鉄三田線板橋区役所前駅) 新潟の人気店が9月に東京・板橋に出店。新潟ご当地の淡麗煮干しラーメンが味わえる。店のウリとしてはラーメン+半チャーハンセットの「ラーチャン」推し。幅広い層に受け入れられそうな味なので近くの人は行ってみてほしい。

 ■大崎裕史(おおさき・ひろし) 自称「日本一ラーメンを食べた男」。2018年2月現在で1万2300軒、2万5000杯のラーメンを食破。株式会社ラーメンデータバンク代表取締役、日本ラーメン協会理事。Webおよび携帯の「ラーメンバンク」を運営している。

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