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【人とペットの赤い糸】人も犬も健康に…ドッグウオーキングで得られる10の恩恵

 現在、国民の医療費は41兆円だ。

 政府は増え続ける国民医療費を抑えるために、2000年から国民の健康づくり運動「健康日本21」をスタートさせ、生活習慣病の予防のため、国民に日常的な運動を呼び掛けている。ウオーキングは1人でできる運動として推奨され、1日1万歩を理想とし、成人は男性9200歩、女性8300歩、高齢者は男性6700歩、女性5900歩とする具体的な努力目標が提示された。

 しかしながら、1人で歩くのは、相当意志が強くないと続かない。一方、自宅に犬がいると、人が日常的に犬と散歩することにはあまり苦労を感じないとペットの飼い主はいう。また、男性1人で歩くより、犬と散歩する男性の方が「優しい人」「いい人」「安心・安全な人」とみられやすい。

 人が犬と日常的に散歩することで、人も犬もさまざまな恩恵を享受できることが種々の研究や調査で分かっている。具体的には、次のような10の恩恵がある。

 (1)人と犬の絆が強化できる。犬の行動の発達に良い効果をもたらすとともに、人と犬の信頼関係が構築できる。

 (2)体重コントロールができる。人と犬の余分な体重を落とし、長期の健康維持を実現できる。

 (3)社会化につながる。新たな場所に行くと、知らない人や犬と出会い、また、草花や木々、新鮮な匂いを嗅いだりして、新たな発見とともに好奇心が高まり、五感が刺激される。

 (4)肉体と精神の両面の健康を得る。人もペットも年齢とともに健康上の問題を抱えるが、毎日の散歩と適切な食事でメタボリックシンドロームを予防できる。また、人の糖尿病や高血圧症、高コレステロール、鬱病などを予防するにも効果的とする結果が出ている。犬をケアしながら歩くことは脳を使い、認知症予防にもつながるといわれている。

 (5)健康寿命が延伸する。ペットフード協会の調査では、犬と散歩する人は、男性で0・44歳、女性で2・79歳健康寿命が延伸するということが分かった。

 (6)孤独感を無くす。人と犬が一緒に散歩することは孤独感の解消になる。

 (7)他人との結びつきが強くなる。犬との散歩により、ほかのドッグオーナーと出会うことになる。日本では、犬と散歩する人の8人に1人が恋愛経験があるとのデータもある。

 (8)犬の問題行動が解消できる。家具を傷つけたり、咬んだりするのは運動不足が原因の場合が多いが、毎日の散歩により解消できる。

 (9)犬の健康と体調を維持する。散歩することで、犬の敏捷(びんしょう)性と柔軟性を維持しつつ、消化機能を高め便秘を防ぐ。

 (10)多動性障害を防ぐ。異常な動きを鎮める効果がある。

 筆者が理事をしている一般財団法人日本ヘルスケア協会とヤマザキ動物看護大学共催で、11月4日に「人とペットの暮らしを応援」する目的で、「ドッグ・ウォーキングフェスティバル」を同大学で実施する。正しく散歩する姿勢や散歩のマナーや注意点も学べ、健康増進になるイベントなので参加してみてはいかがだろうか。問い合わせはフリーダイヤル0120・124・979。

 ■越村義雄(こしむら・よしお) 一般社団法人「人とペットの幸せ創造協会」会長。同ペットフード協会名誉会長。一般財団法人日本ヘルスケア協会理事、「ペットとの共生によるヘルスケア普及推進部会」部会長など。

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