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“移動する自由”を身近に トヨタ超高齢社会のカーライフをサポート

普通車に使える「サポトヨプラス」

介護世帯に欠かせない「ウェルキャブ」

 超高齢社会が進む中、望まれるのは少しでも長く健康長寿を保つことだ。活動的な生活のためにクルマは欠かせない。介護・介助をする人やされる人にとってもクルマは重要だ。トヨタ自動車は「もっといいクルマづくり」の思いを、高齢者や障がいのある人の“移動する自由”をより身近なものにするために、福祉車両「ウェルキャブ」と、快適な外出をサポートする用品「サポトヨプラス」の開発・普及に取り組んでいる。

ユーザー目線の欲しいアイテム

運転者と同乗者をサポート、充実のオプションは21品目

 10月に行われた「国際福祉機器展」のトヨタブースをのぞくと、快適なお出かけをお手伝いする用品「サポトヨプラス」が紹介されていた。運転をサポートするもの、同乗者をサポートするもの、両方をサポートするものなどさまざまで、現在21品目に及ぶ。

クッションが回転し、乗り降りをサポートする クッションが回転し、乗り降りをサポートする

 その中でまず目に留まったのが「回転クッション」だ。2重構造の丸いクッションの上部が回転するだけのものだが、これがあるだけでカラダの向きが簡単に変えられ、クルマの乗り降りがラクになる。大掛かりな装置でなくても、ちょっとしたサポート用品でこれだけ変わるのは驚きだ。

アシストグリップ (右)つり革タイプと(左)ヘッドレスト取り付けタイプ アシストグリップ (右)つり革タイプと(左)ヘッドレスト取り付けタイプ

 ほかにも「アシストグリップ」は便利。ヘッドレストに取り付けることで、両手でカラダを支えることができ乗車中の姿勢を保つことのできるタイプや、つかみやすいつり革タイプなど、さまざまな種類がある。

 その他、走行中のカラダの左右の揺れを和らげる「サイドサポートパッド」や、シートベルトを締める際に身体をひねったり腰を回す動作を軽減する「シートベルトパッド」など、“こんなものが欲しかった”というアイテムばかりだ。

シートベルトパッド シートベルトパッド

快適&使いやすい 介助負担大きく軽減、老老介護にも安心

 一方、クルマそのものがサポート機能を備えているのがウェルキャブだ。サポートが必要な人はもちろん、サポートする人にとっても快適で扱いやすいクルマであることが求められる。

電動ウェルチェア+ワンタッチ固定仕様のヴォクシー 電動ウェルチェア+ワンタッチ固定仕様のヴォクシー

 そうした考えのもとに開発された「ウェルキャブ」は、例えば助手席に乗るタイプだけでも、大きく分けて、回転スライドシート車、回転チルトシート車、リフトアップシート車、サイドアクセス車の4種類に及ぶ。

 その中で「助手席回転チルトシート車」は、助手席を手動で回転させ、車外に向けて座面と背もたれを前傾(チルト)させる。膝への負担が少なく、立ち上がりやすい。また、省スペースで乗降が可能だ。クルマの乗降時、足腰に負担を感じている人などに適している。

サイドリフトアップチルトシートを搭載したヴェルファイア サイドリフトアップチルトシートを搭載したヴェルファイア

 このチルト機構を導入している車両には、スライドドアから乗降する「サイドリフトアップチルトシート車」もある。こちらはセカンドシートが電動で回転し、車外へ大きくスライドダウンしてシートがチルトし55センチのスペースで乗降でき、駐車場の制約を受けずに利用できる。

 なお、チルト機構の装備車には、「助手席回転チルトシート車」でプリウスPHV、プリウス、ポルテ、スペイド、シエンタ、「サイドリフトアップチルトシート車」でノア、ヴォクシー、エスクァイア、アルファード、ヴェルファイアがある。

 車いすのままでラクに乗降できるのが「車いす仕様車スロープタイプ」だ。エスクァイア、ノア、ヴォクシーのラインアップがある「電動ウェルチェア+ワンタッチ固定仕様車」は、「電動ウェルチェア」をワンタッチで固定・解除できる。介助負担が大きく軽減されるので、老老介護にも安心だ。

開発者に聞く 「普通のクルマ化」という発想で開発

小川亜斗武氏(左)と中川茂氏 小川亜斗武氏(左)と中川茂氏

 「ウェルキャブ」の開発責任者であるCV製品企画ZU主査の中川茂氏は、「介助者の約7割が女性で、しかもそのうちの7割が60代以上と言われる中、どれだけラクに介助できるかを考えるのも、福祉車両開発の重要な課題です」と話す。

 「また、介助のための機能が不要になった場合に一般車両として使えるよう考えておくことも大事。トヨタのウェルキャブは1台1台を“普通のクルマ化”という発想で開発しています」

 例えば「スロープタイプ」のスロープ板が内側にフラットに折りたためるようになっているのも、普通のクルマ化を考えてのものだ。

 「サポトヨプラス」の開発を担当するカスタマーファースト推進本部C&A事業部製品企画室の小川亜斗武氏も同様の考えだ。「一般車両をより便利で快適に使えるようにするのが『サポトヨプラス』。それは、誰にとっても便利で快適なものでなければならない」という。「お年寄りやカラダの不自由な人が快適なら、クルマに乗る全ての人が快適ということ。そういう発想で開発に取り組んでいます」

 確かに、「サポトヨプラス」や「ウェルキャブ」の機能は、一般車両に標準装備されてほしいものが多い。言い換えれば、介護や支援、介助のためだけでなく、あらゆるカーライフをより快適で安全安心にしてくれる機能なのだ。

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(提供 トヨタ自動車株式会社)