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【食と健康 ホントの話】糖尿病の発症要因に「マグネシウム不足」 (2/2ページ)

 「戦後の日本人の食生活は、完全に欧米化したわけではなく、脂肪の摂取量は増えて、穀物の摂取量は減っているのが特徴です。私はこれを“食生活の半欧米化”と呼んでいますが、そこから穀物由来の食物繊維の激減に着目し、昔は同時に多く摂っていたはずのマグネシウムの慢性的な摂取不足が、糖尿病の発症要因の一つではないかと考えたのです」

 食物繊維を含む食物には、基本的にはマグネシウムも含まれている。健康に気を使う人なら食物繊維を多く摂ることを心がけているはずだが、やはりそれだけでは食物繊維もマグネシウムも不足している。厚労省「日本人の食事摂取基準」では、マグネシウムの1日摂取推奨量は30~49歳の男性で370ミリグラム、50~69歳は350ミリグラム。しかし実際の平均摂取量は100ミリグラム以上少ないと横田医師は言う。

 現在マグネシウム不足と糖尿病の発症リスクの関係は欧米で明確にあることが示され、そのメカニズムも明らかになってきている。日本でも大規模研究がいくつか行われているが、2013年の久山町研究(福岡県)では、2型糖尿病発症はマグネシウム摂取量の上昇に伴い低下することが、17年の高山研究(岐阜県)では、マグネシウム摂取量の増加は女性の糖尿病発症リスクを低下させることが報告されている。

 マグネシウムは、食品から摂る分には上限はないので全粒穀物や別表の食品を意識して食べてほしい。(医療ジャーナリスト・石井悦子)

 ■マグネシウムが多い主な食品
 あおさ/あおのり/わかめ/てんぐさ/ひじき/なまこ/納豆/がんもどき/油揚げ/しらす干し/いわし丸干し/桜えび/あさり/きなこ/いりごま/アーモンド/切り干し大根/枝豆/オクラ

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