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【阿部亮のつぶやき世界一周】6カ国共同事業体で「ヒト細胞アトラス・プロジェクト」

 人の体のすべての細胞37兆2000億個。そのすべてをカタログ化した上で、細胞ごとに体の立体地図にマッピングするという「ヒト細胞アトラス・プロジェクト」が米国、英国、日本など6カ国の共同事業体で始まっているとの記事を読んだ。

 この手のプロジェクトとしては、「ヒトゲノム計画」が有名。ヒトゲノムとはヒトを構成している細胞のDNAと、それに書き込まれた遺伝情報の全体(約30億文字)を解読しようとする試みで、1990年に始まって2003年に完了した。

 01年時点ではヒト1人のゲノム解読に95億円の費用が掛かったが、以降急激に汎用(はんよう)化して、15年には30万円、現在では数千円。DNA解析で調べられることは、遺伝病の有無・遺伝的な体質と将来罹りやすい病気など数百種の項目。

 一方DNAの役割は、約10万種類のタンパク質と、約5000種類の酵素の設計図。細胞は水・タンパク質・脂質・炭水化物・核酸・無機質で造られている。そして関連する細胞が互いに結合した集合体が組織(筋組織・神経組織など)で、さまざまな組織が集まって一定の独立した機能を持つ器官(脳、眼球、心臓など)が作られる。

 ヒト細胞アトラスは、それらすべての細胞の種類(200種以上)と立体的な位置を特定し、人体の生理機能の非常に正確なモデルを作る。健康なヒトはすべての細胞がどこでどう機能しているから健康なのか? 無数に存在するヒトの病気の解明と薬や治療法の開発が、劇的に進化する可能性が高い!

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