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【人とペットの赤い糸】“羊の恩恵”は牧羊犬の貢献があってこそ 人とペットのつながり…人間の生活豊かに (1/2ページ)

 筆者がペットフードの仕事でアジア太平洋地域の責任者をしていたとき、ニュージーランドやオーストラリアに多く出張した。特にニュージーランドの牧場では、羊の群れをまとめて誘導したり、遊牧地に散らばせたりする牧羊犬が活躍していた様子を何回か直接観察することができた。

 昔から人は動物の助けを借りて、他の動物の管理を行ってきたが、牧羊犬は羊の盗難や外敵を防ぎ、迷う羊を群れに連れ戻したり、群れを護送する役割を担っている作業犬である。

 ニュージーランドは、人口に対し羊の数が最も多い。今年7月2日に2017年現在の人口と羊の数が発表されたが、人口479万人に対し、羊は2750万頭で、1人当たり5・7頭の羊がいる計算になる。

 人間にとって羊は全身を利用できる家畜である。良質な羊毛が毛糸やフェルトになったり、ラム肉、ジンギスカンとして、また、ヨーグルトやチーズ、ラノリンから化粧品や軟膏(なんこう)として用いられたりしている。

 この大切な羊を人とともに管理しているのが、牧羊犬である。起源はさまざまな説があるが、紀元前4300年頃のトルキスタンや古代エジプトの地層から、羊とともに牧羊犬と推測される骨が発見されている。

 牧羊犬としては約30種類ほどいるが、知能の高い犬が適しており、特にボーダー・コリーとシェットランド・シープドッグは評価が高い。例えば、ボーダー・コリーは羊の群れを静止させる鋭い眼力を持ち合わせ、群れ同士が適度な距離を保ちながら離れすぎず、近づきすぎてパニックを起こさないようにコントロールする力に優れており、人とともに家畜を育てるには素晴らしい犬種といえる。

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