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【江口まゆみ 酔っぱライターのお酒見聞録】宮城県「勝山」 伊達家御用蔵が世界で激賞! (1/2ページ)

★宮城県勝山(上)

 最初に「勝山」の蔵を訪ねたのは、15年ほど前になる。当時は仙台市内の古い酒蔵で仕込んでおり、酒も一般的なものだった。それがガラリと変わったのは2005年から。同市内の泉ケ岳の麓に新蔵を建設し、超高級酒路線に切り替えたのだ。その立役者が勝山酒造の12代目蔵元、伊澤平蔵社長である。

 仙台駅から車を走らせながら、伊澤社長が説明する。「ここにうちの飲食店がありまして…こちらには以前うちのレジャー施設がありましたが、今度大きなイオンが建つんですよ…あ、ここから向こうはうちの土地を開発した住宅地になっています」

 そう、伊澤家は仙台屈指の名家。元禄年間に創業して以来、1857(安政4)年には仙台藩より御酒御用酒屋を拝命。商人でありながら名字帯刀を許され、現存する唯一の伊達家御用蔵として、今も伊達家とは深いつながりを持つ。

 この歴史ある勝山ブランドを再生させるため、伊澤社長が考えたのが、今や世界共通語となっている“UMAMI”の追究だった。勝山を通して、米の旨み、甘みを伝えたい。それも、きれいで透明感のある、上品な旨みだ。そのために蔵を一新し、つくりを全面的に変えた。もちろんこれは、資金力があるからこそできることだろう。

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