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【zak女の雄叫び】《zak女の雄叫び お題は「春」》春の鳥な鳴きそ鳴きそ~白秋歌集に祖父を思う (2/2ページ)

 祖父は幼くして父親を亡くし、母親は祖父を里に置いて再婚してしまった。伯父の家で育てられ、上の学校に行かせてもらえず、代わりに本屋ででっち奉公していたという。

 でっち奉公も、詩歌が好きだったことも、初めて聞く話だった。祖父はどの歌にどんなふうに心震わせたのだろうか。この正月、茶色く変色したページを繰りながら、心の深奥に届く歌の力によって、遠くに忘れてしまった人に一瞬だけ、近づけた気がした。(N)

 【zak女の雄叫び】取材や日常…。女性記者21人が月ごとのキーワードで本音を綴るリレーコラムです。1月のお題は「春」です。