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【江口まゆみ 酔っぱライターのお酒見聞録】「基本に忠実」衝撃の旨さ 被災後もほとんど変わらない宮城県「浦霞」 (2/2ページ)

 13代目蔵元の佐浦弘一社長(株式会社佐浦)は「チャレンジはしますが、それは目新しさを追うことではない。いかにより良く旨い酒を、丁寧につくっていくかということが、浦霞のチャレンジです」と言う。これが慶応大学卒業後、ニューヨーク大学を修了して導き出した、売れる地酒の方程式なのか。

 あらためて「浦霞 禅」を利き酒させてもらった。心地よい穏やかな吟醸香と、なんという超絶なバランスの良さだろう。つくりは何も驚くような、特別なことはしていない。ただ基本に忠実なだけなのに。

 正直、参った。そして、最も大切なことを教えられた気がしたのだった。

 ■江口まゆみ 酔っぱライター。世界中の知られざる地酒を飲み歩き、国内でも日本酒、焼酎、ビール、ワイン、ウイスキーのつくり手を訪ねる旅を続ける。大人気のラブコメ漫画『酒と恋には酔って然るべき』(秋田書店)の原案を担当。