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【BOOK】「三島由紀夫賞」「芥川賞」2冠作家! 人間がITに置いていかれる“虚無感”描く 上田岳弘さん『ニムロッド』 (1/3ページ)

 3回目の候補作で、芥川賞を射止めた。4年前には三島由紀夫賞を受賞、2冠の作家となった。今作はIT社会に生じるであろう虚無感、人類の終末への予感などを描き切った。(文・竹縄昌 写真・桐原正道)

 --芥川賞と三島賞の2冠です

 「三島賞を取って、芸術選奨新人賞を取って、芥川賞を取って、そこまでデビューから5年と、割と間が空かなかったのはラッキーでした。これでもう、賞を気にしないで書けます」

 --作家を目指したのはいつごろですか

 「5歳のときに本を作る人になりたい、と言っていたようです。小学生の頃はマンガやユーモアミステリー、中学生になって、吉本ばななや村上春樹など純文学を読むようになっていきました。3人いる姉や兄の本棚から拝借して読むという感じで。当時、小説を書こうとしましたが全然書けませんでしたね」

 --大学の学部は文学部じゃなかった

 「学費を出してくれるのは親でしたから。親に文学部にしようかな、と言ってみたら、そういうのは自分でできるでしょって、やんわり反対されました。上京してからは、半年で100冊とか。すごく本を読むようになりましたね。作家になろうと思ったので、純文学系、それも古本屋の100円で投げ売りしていたシェークスピアとかドストエフスキー、夏目漱石は全部読みましたね」

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