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【長田昭二 ブラックジャックを探せ】手術で治せない患者のために化学療法に専念 国立がん研究センター東病院消化管内科・谷口浩也さん (1/2ページ)

★大腸がんスペシャリスト第4弾 谷口浩也さん(41)

 「大腸がん治療の名医」を取り上げる特集企画の最終回は、国立がん研究センター東病院消化管内科の谷口浩也医師。京都の呉服問屋の長男で、「人間が好きで、自分以外の人に喜ばれるのが好きだったので…」と医学部に進んだ。

 消化器内科医として幅広く臨床経験を積む中で、「手術で治せないがん患者のために働きたい」との思いが募るようになり、抗がん剤治療、中でも大腸がんの化学療法に専念するようになる。

 医学の進歩で抗がん剤の数も増え、治療の幅も広がった。しかし、谷口医師はいう。

 「患者さんが治療を受ける目的は何なのか-を、医師である僕がきちんと理解することが大前提なんです。仕事を続けたいのか、家事をしたいのか、孫の面倒を見たいのか。その目的は人それぞれ。だからこそ、患者さんの目的を理解し、その目的に向かうための手段として抗がん剤があるなら、使ってもいいのではないか-と話し合う。自分の価値観を押し付けることだけはしたくないので」

 患者だけでなく、外科医や看護師など、関連するすべてのスタッフに敬意を払い、質の高いチーム医療の実現をめざす。

 「僕に自信があるとすれば、“会話力”と“考えること”くらいしかないんです」と謙遜するが、それは医師にとって最大の武器でもある。

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