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【ドクター和のニッポン臨終図巻】東日本大震災で心に決めた「日本国籍取得」 日本文学研究者・ドナルド・キーンさん (1/2ページ)

★日本文学研究者ドナルド・キーン

 平成とともに忘れたいこと、終わらせたいこともたくさんありますが、忘れてはならないこともまた、たくさんあります。

 まもなく訪れる「3・11」、東日本大震災も忘れてはいけません。8年前、もう日本に住むのは危ないという噂が流れ、外国に逃げた人もいました。本国から避難命令が出て、母国へ帰った外国人も多くいたそうです。

 しかし、その逆もいた。

 「日本から外国人が逃げ出し、腹立たしかった。私は日本人と共に生き、行動し、共に死にたい」

 そう決意し、89歳で日本国籍を取得したのが、日本文学研究者のドナルド・キーンさん、いえ、日本人になってからはキーン・ドナルドさんでした。キーンさんが、2月24日に都内の病院で亡くなりました。96歳でした。死因は心不全ということです。

 報道によると、2017年の夏あたりから体調を崩すようになり、昨年の9月に入院。心臓や腎臓などが徐々に弱っていき、10月半ばには「いつ何があってもおかしくない」と医師から言われていたそうです。

 養子縁組して家族になられた、浄瑠璃三味線奏者の誠己さんによると、「苦しむことなく、穏やかに眠りについた」とのこと。大好きなアイスクリームも、最期まで召し上がっていたといいますから、大往生といえるでしょう。

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