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【阿部亮のつぶやき世界一周】中国「ほぼ完璧な人工ダイヤ」製造で大騒ぎ 天然ダイヤ業者は「偽ダイヤ」呼ばわりも…

 約3年前に本コラムで、ダイヤモンドのことを取り上げた。それは「ダイヤは、デビアス社という民間企業が、歴史的経緯を経て採掘→製造→流通をほぼ独占してしまった結果、全世界のダイヤの流通量・価格は同社にコントロールされているゆがんだ商品…。ただしダイヤは、炭素が地球内部の高温・高圧下で結晶化したモノなので、炭素をダイヤモンド化する工業技術が確立されれば、価格は暴落するに違いない!」という話だった。

 それが一昨年あたりから、ほぼ完璧な人工ダイヤを商業ベースで製造する国が現れ、その国が中国だったので大騒ぎになっている。

 これに脅威を感じたデビアス社や、既存の天然ダイヤの流通業者たちは、中国製の人工ダイヤを「偽ダイヤ」呼ばわりして、ネガティブキャンペーンを展開。ただ人工ダイヤと天然ダイヤの違いは、専門家でも判別不能で、実際に上海で天然モノとして流通していたダイヤの十数%は、実は人工ダイヤだったことが判明した。

 そこでデビアス社は、人工ダイヤを見分けるための専門職を養成する大学を設立。その意図は天然ダイヤに含まれる微量の不純物の有無を判定する技術の普及。ただし、人工ダイヤ製造業者側も不純物を天然モノと同程度に含ませることは簡単で、そうなるとますます人工ダイヤは判別不能になる。

 そこでデビアス社が次に取った戦略が驚異だ。何とデビアス社自らが人工ダイヤを工場で大量生産し、1カラット800ドルで販売し始めた。「給料3カ月分でダイヤの婚約指輪を…」は、どうなるのか?

 ■阿部亮 北海道札幌西高等学校卒業。19歳で陸路を世界一周。ニッポン放送「阿部亮のNGO世界一周!」のメインパーソナリティ。ミャンマー、ネパール、カンボジア、ブルキナファソ(西アフリカ)に12校の学校を建設している。

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