記事詳細

【マンガ探偵局がゆく】ピカイチの描写と古さ感じないストーリー 日本男児がパリの空を飛ぶ「黒い鷲」 (1/2ページ)

★ミッション(73)日本男児がパリの空を飛ぶ

 依頼の中で多いのが、記憶にあるワンシーンからマンガを探してほしいというもの。調査が難航してなかなか紹介できないのだが、今回はようやく見つけられたものを取り上げよう。

 「勤続25年の休暇に、家内とヨーロッパ旅行を楽しんできました。パリを観光している時にふと思い出したのが、中学にあがったばかりのころに読んでいたマンガの中に、複葉のレトロな飛行機がパリの街を飛ぶシーンがあったこと。はて、なんというマンガだったのか。気になって仕方がありません。こちらなら調べてくださるようなので、依頼してみました」(58歳・会社員)

 こういう調査は、依頼人の年齢などから連載時期を推定して、実際に雑誌にあたるという地味な手法しかない。

 依頼人が中学1年ということは、1973年か74年。その時代の少年向け雑誌を調べてみたところ、ようやく『週刊少年サンデー』の73年19号から74年6・7合併号に連載されていたバロン吉元の『黒い鷲』に行き当たった。

 時は、大正時代。主人公の長宗我部天平は土佐出身の若者だ。芸術家を目指してパリに向かう船の上で、フランス空軍に在籍する日本人パイロット・滋野清武と出会った天平。

 パリに着いて早々、父の友人の娘・春宮可奈子をめぐって滋野と張り合うことになった天平は、ライバル心から芸術をあっさりあきらめパイロットの道へと進む。

関連ニュース