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【楽しんで健康増進最前線】1人参加OK、40~70代が“歴史”ウオーク! 街を巡りながら学べる「大江戸散歩の会」 (2/2ページ)

 メンバーに自己紹介を促し、「名前のみお願いします。はぐれないよう、常に右隣の人がいるかどうかだけは覚えておいて」とフォローも適切。つかず離れずの姿勢が皆をなごませる。時間設定は「家事で忙しい主婦もいますから、10時20分スタートで必ず午後4時半には解散できるようスケジュールをたてます」。寺や神社を巡った後の終点近く、地域のスーパーに立ち寄るので「ここも由緒ある場所?」と思ったら、「入店してすぐ横です」と示す先はトイレ。ここにも人気の秘密を知った。

 目玉は3月末で閉場する「浦安魚市場」。訪れておかなければという気になる場所だ。かつてにぎわった漁師町を案内しながら「月に100万円稼ぐのも珍しくなかった」「平成が終わる年に昭和の遺産がまたひとつなくなっていく」とわかりやすく表現する。

 「僕の役割は紹介する場所が『面白い』と確信して案内することです」と言い切る。先頭に立ち、インカムをつけて話す彼の説明を聞くと、細い水路も小さな富士塚も浦安の歴史に欠かせぬ史跡に違いないという気になる。

 伊藤さんは「この年で毎回、人が集ってくれるのがうれしい。同世代からは、現役を離れると人から求められる機会がないのに、とうらやましがられます」とほほ笑む。別れ際にふと、「早く亡くなった妻は国学院大の歴史専攻でした。実は毎回彼女も案内している気分。散歩は心の健康にも効くんです」と打ち明けてくれた。(矢吹博志)

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