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【ABS世代が「シニア」を変える】「シニア市場開拓」に苦戦する3つの理由 「昭和30年生まれ」以降の世代が形成する新たな市場 (1/2ページ)

 来月から「令和」の新しい時代が始まります。昨年の調査では、日本の65歳以上は3557万人。総人口の28・1%を占めるため、企業は「シニア市場」開拓に注力しています。しかし、いずれも苦戦しています。

 私は昨年から本格的にシニアマーケティングに関わり始めましたが、このビジネスが「難しい・お金にならない」とされる理由は3つあると考えます。

 一つ目は、これまでのシニア市場はニーズが薄かったことです。戦前・戦中生まれの世代は「倹約が美徳」という考えの人が多く、お金を積極的に使いません。続く団塊・ポスト団塊世代(昭和20年代生まれ)は、女性はアクティブですが男性はリタイア後の生き方を見いだせず、消費に大きな影響を与えるに至っていません。「お金はあっても使わない」結果として、市場としての魅力度は小さいという現実があります。

 二つ目は、売り手側の構造的な問題です。日本企業のほとんどは40代が部長やリーダーを務め、20代や30代の部下とチームを作ります。そのチームがシニア向けの新規事業を考えても、シニアの実態は分かりません。雇用延長した60代社員がいる会社でも「組織の壁」は厚く、現場とベテランの情報共有はできていません。

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